親が住宅ローンを払えない...住宅ローン破綻から救う3つの方法(その1)
まさか自分の親が...
小さな頃から育ってきた家のローンが、今になって払えないという親の姿など、想像もしていなかったことでしょう。
しかし、フタを開けてみれば、もう限界。
あなたもそうでしょうが、何よりご両親が、まさか自分たちの老後がこんな状況になるなんて...とショックを受けておられるかもしれません。
おそらく、住宅を購入した時には、子どもたちが独立したら、少しの間は夫婦で働いて繰り上げ返済。
そのあと、定年退職になったら、退職金で残りのローンを完済し、あまった退職金で旅行にでも行って、あとは年金をもらいながら悠々自適な老後を送ろう...
そんな計画を立てておられたことでしょうから。
自分たちを育てるために、一生懸命働いて、つくしてくれた両親。
その老後の生活が、経済的な余裕のないギリギリの生活なんて、そんな悲しい事はありませんよね。
今回は、あなたの親が「住宅ローンを払えない」という事態に陥ってしまった場合の、解決方法についてお話ししていきます。
〇
なぜ起こる⁈ 高齢者の住宅ローン破綻
〇
①バブル期に組んだローン
ゆとりローン
ステップローンとも言われたりしますが、まだお子さまが小さい最初のうち、一定期間(5年・10年)は返済額を低く設定し、そこから返済額が一気に上がるというローン形態です。
当初は年功序列があたりまえでしたので、10年もたてば昇給しているという考えから、組む方も多かったようです。
しかし、バブル崩壊やリーマンショックなどにより、その予定が大幅に狂い6年目・11年目に返済額が増えても、収入が変わっていない、逆に減収になってしまっている、ボーナス支給がなくなってしまったなど、返済の問題をかかえる人が増えたため、現在は廃止されています。
高金利
今では想像もつかないことですが、バブル期には8%を超える金利でした。
それでも「家庭をもって自分の城を築く」という想いを持つ人は多く、金利が高かったとしても今の調子で給料が上がっていけば、返していけるだろうと、みな家を買ったものです。
そこから、借り換えなどが出来ればまだ良いでしょうが、仕事の状況や収入が変わってしまったりすれば、借り換えの審査が通らないこともあります。
そうなれば、高い金利のまま返済を続けることになり、その負担は年齢とともに重くなってくるでしょう。
②予想を超える収入減
ボーナスカットや減給、雇用形態の変更、退職金制度の廃止など、経済情勢による影響だけでなく、予期せぬ病気やケガなどにより、転職や失業を余儀なくされることもあるでしょう。
だからと言って、返済を思うようにストップすることなど出来ません。
預貯金を切り崩して、なんとかヤリクリしていたけれど、もう限界になってしまった、というケースも少なくありません。
少し古いデータですが、厚生労働省「国民生活基礎調査(2015年)」によると、高齢者世帯の手取りの収入額の平均は、211.6万円。
この収入であっても、毎月10万円を超える住宅ローン返済があり、それがあと10年近く続く、という親世代の方もいるのです。
住宅ローンの他にも、食費や医療費、それにかかる交通費も出ていくことになりますから、住宅ローンの負担はかなり重くのしかかっていると考えられます。
③同居の減少
昔は二世帯・三世帯で、一緒に暮らすことも珍しくありませんでした。
年老いた親を経済的に支え、親も家のことを手伝うなど、協力しあってやっていくのが当たり前。
しかし、時代の流れとともに、今は別々に暮らす世帯の方が多くなっていますよね。
そうなれば、それぞれに生計を立てることになり、なかなか親の援助まで手がまわらなくなるでしょう。
④減りつづける年金受給額
年金をもらって、ゆとりある老後...
今はそんな考えも薄れ、自力でなんとかしなければと準備しているかもしれませんが、親の世代はまだそうではありませんでした。
あなたの祖父母にあたる、自分の親の年金生活を知っているが故に、年金をアテにしていた人も少なくないでしょう。
⑤増え続ける医療費負担
こちらも同じく厚生労働省調べ「国民医療費の概況(2016年)」のデータになりますが、一人当たりの年間医療費は、60~64歳では27万円だったものが、10年後には約2倍の47万円にまで増えています。
歳を重ねれば、どこかしらに不調が出るのは、致し方ないことでしょう。
更には、高齢者の医療費自己負担も、徐々に引き上げられていっている流れです。
住宅ローン返済のために、受けたい治療が思うように受けられない、という事が起こっても不思議ではないと言えます。
それだけでなく、稼ぎが無いと返済が出来ないからと仕事も休めず、病院にも行かれないような状況にあるとすれば、心が痛まずにはいられません。
次回は、このような親の状況を救う方法を見ていきたいと思います。
『住宅ローン”麹町”相談ルーム』の若林までご連絡下さい。
秘密厳守・相談無料ですので、ご安心下さい。
業界第一歩は、建設会社系の不動産会社に勤務し売買の一般仲介業務に従事しておりました。東京の都心を中心に、東京23区をエリアとして営業マンとして忙しく動き回っておりました。
その後、仲介業務だけでなく、マンションの一棟買取リノベーション、一部屋毎の買取リノベーション、不動産競売、一戸建ての建売などを経験し、2007年、Jハーモニックス不動産株式会社として独立し現在に至っております。
独立後は、首都圏と東北の仙台(生まれが仙台市のため)に営業拠点を置き、マンションのリノベーション事業、不動産競売、そして、任意売却を中心に住宅ローンの救済コンサルタントとして、東北から西は愛知県まで飛び回っております。
住宅ローンは、長期にわたりローンの支払いが続くものです。その間、いろいろな要因で返済が難しくなる場合もあります。 生活の基盤を固め、ご家族の幸せのために、ご自宅探しを始め、一大決心でローンを組んでご自宅を購入。その後は、様々な困難を乗り越えて、一生懸命にお仕事をしてローンの返済を続けてきた。しかし、どうしようもない状況に直面してしまった方もいらっしゃいます。お話しをよくお聞きし、お客様おひとりおひとりにとって最善の方法を話し合い、解決していく。
現在は、このようなコンサルティングの仕事もしております。この経験を活かし、無理のない不動産購入のお手伝いもさせて頂いております。
業界30年の経験を活かし、微力ながら、皆様の不動産のご購入、ご売却、相続問題、住宅ローンなど債務返済のご相談を承っております。