今すぐ離婚したいあなたへ　任意売却と離婚どっちが先⁈　その２

マイホームを購入した時には、離婚をすることなど、想像もしていなかったことでしょう。

しかし、結婚生活を送る中で出てくる、価値観の違いや金銭感覚の違い、時間をともに出来ないスレ違いなどから、残念ながら離婚を選択するケースもあるでしょう。

そうなった時に、もめ事の大きな原因ともなるのが、いままで夫婦で築いてきた財産です。

今回は、婚姻期間中にマイホームを購入していた場合、離婚をするとどうなってしまうのか、残債が残ってしますケースをもとに、詳しくお話ししていきます。

あなたが、住宅ローンの返済は一人でなんとかやっていけるとしましょう。

自分たちは訳あって離婚するけれど、子どものために不動産は残してあげたい。
でも、連帯保証人である妻とのつながりはリセットしておきたい。

そう思われているのであれば、その関係をリセットする方法もあります。

条件は厳しいものがありますが、それぞれ見ていきましょう。

１．住宅ローンを単独で借り換える

これは、残債の額であらためて審査のやり直しをする、ということになります。

もちろん残債額が大きくなればなるほど、審査を通すのは難しくなりますし、すでに滞納をしてしまっていたとすれば、審査は通りません。

もし、奥さまとお子さまが住み続け、所有権も渡したいということになれば、奥さまがローンの審査に通過しなければなりません。

それだけの安定した収入があれば可能ですが、ほとんどが別の方法を考えることになるでしょう。

２．別の連帯保証人を立てる

今までは奥さまが連帯保証人であった契約を、ご両親や親戚、知人に変えるということです。

先に申し上げておくと、この連帯保証人の変更というのは、容易ではありません。

債権者は、住宅ローンを組む時に、連帯保証人込みで審査を通しているため、なかなか認めてはくれないでしょう。
とはいえ、絶対に認めないというワケではありません。

その新たな連帯保証人は、それなりに収入があり、過去に金銭的なトラブルがない人物であるか、よく確認してから手続きをするようにしましょう。

３．全額に近い返済をする

あくまで、「銀行が認めてくれれば」ということであり、これもまた、現実的ではないかもしれません。

たとえば、あなたがご両親から、全額とはいかなくても、それに近い金額を借りられたとしましょう。

残債がほとんどないという状態になれば、連帯保証人を外すことを、債権者が認めてくれるケースがあります。
ただし、あくまでその可能性がある、とうだけなので、絶対ではありません。
そのあたりは、債権者の話をよく聞いてから、進めるべきところです。

もちろん、全額をかりられる場合は、完済ということになりますので、連帯保証人の義務もなくなります。

それが可能であれば、関係をリセットすることができるでしょう。

とにかく、あなたが冷静になって、先のことを考えなければなりません。

離婚となると、家族のために、特にお子さまの事を思うと、少しでもよくしてあげたい気持ちはわかります。

しかし、あなたにもこれからの生活があるのです。

無理をすれば、後々、もっとこじれてしまい、結果的にお子さまに、もっと悲しい思いをさせてしまうことになりかねません。

そうなってしまう事がないように、無理な約束はしないことです。

別々に暮らし始めて、後からやはり任意売却をしたいといっても、思うように事が進まない可能性も含めて、今の状況で任意売却をしておいた方がいいのかどうか、しっかり考えておいてください。

やはり、ローンを支払い続けていくことができない...

そうなれば、もう夫婦だけの問題ではおさまらず、お子さまや双方のご両親、親戚にも迷惑をかけてしまうことになるかもしれません。

あなたも、子の親になってまで、自分の親や周りに迷惑をかけたくはないでしょう。

もしも、連帯債務者や連帯保証人である妻が、任意売却をしたいというあなたの意向に、同意してくれないようであえば、あなたが返済できなくなってしまった時のリスクなどをしっかり話し合うことで、理解を得られるかもしれません。

離婚をして疎遠になってしまう前に、ハッキリさせておくべきことと言えるでしょう。

次回は、"連帯債務者・連帯保証人"から見る任意売却と離婚について、詳しく見ていきましょう。