住宅ローンを延滞してしまっているあなたに起こる事(その2)
住宅ローンを滞納してしまった場合に、どのような不利益があなたに訪れるかを具体的に見ていきましょう。
あなたに待ち受ける不利益
1、遅延損害金
ここは見落としがちなところですが、クレジットカードの支払いや税金においても、約束の日までに支払いがなければ、遅延損害金という罰則がかかり、その計算式は次のとおりです。
借入残高(現在遅延分)× 遅延損害金利率 ÷ 365 × 遅延日数 = 遅延損害金
遅延損害金利率は、住宅ローンの場合だいたい年利14%のところが一般的です。
仮に毎月14万円のローン返済をしていた場合、年利14%で1ヶ月(30日)延滞すると、遅延損害金は1610円付くことになります。
大したことないと思われたかもしれませんが、次の月も延滞すれば、その延滞金の残高は28万円に増えるのです。
さらに次の月もとなれば、延滞金の残高は増えていくため、その残高をもとに計算される遅延損害金は、どんどん金額が大きくなっていくことになりますよね。
これだけなら、まだ何とかなるかもしれませんが、やがて延滞が進み、月々返済が出来なくなって一括返済を求められる時が来ます。(期限の利益の喪失)
その時には、あなたが借り入れをおこなった金融機関から、ローン契約時に保証会社となっていた会社に、債権は移転され、その保証会社が今後あなたの債権者となります。
債権者が移行するということが、何を意味するかというと、今まであなたが金融機関と定めてきた返済の条件などが、無効になってしまうという事なのです。
そうなると、さきほど例をあげたように、毎月少しずつ延滞金残高(現在遅延分)が増えるのではなく、住宅ローン残債務の全額が延滞金残高(現在遅延分)とされる時が来るのです。
仮に、1400万円の残債がある状態で、一括返済を求められる状態になったとすれば、それだけで、1ヶ月16万円以上の遅延損害金です。
延滞・滞納が続けば続くほど、ふくれあがっていく遅延損害金は、大きな負担でしかありません。
そして、住宅ローンのみならず、固定資産税などの税金にも遅延損害金がかかります。
その他の支払いにも影響が出ているのであれば、それぞれジワジワと増えていくことを、頭の片隅に入れておかなければなりません。
2、ブラックリスト(金融事故情報)
個人信用情報と言ったりしますが、この記録はあなた自身が取り寄せて閲覧することもでき、期日に支払ったのか、延滞したのかなどが分かるようになっています。
この個人信用情報は、ローンを組んだり、クレジットカードを作ったりする時の審査にも使われています。
そのため、住宅ローンの延滞が続いた記録が残っていることで、金融事故の履歴があるとみなされ、審査が通りにくくなるのです。
その状態を、いわゆるブラックリストと言ったりしますが、この記録が残ってしまうことで、今後のあなたの生活に不便をしいられることになるでしょう。
3、団体信用生命保険の強制解約
住宅ローン契約者を被保険者とした生命保険で、カンタンに言ってしまうと、万が一の時に住宅ローンがチャラになる保険です。
契約している保険の種類によっては、死亡・高度障害だけでなく、生活習慣病などの疾病特約がついているものに加入していることもあるでしょう。
先程、遅延損害金のところでお話ししましたが、債権者が金融機関から保証会社へ移行したときに、この団体信用生命保険も強制解約となってしまいます。
もし、強制解約をされた直後に、病気になってしまったりすれば、保険は適用されず、住宅ローンがそのまま残ってしまいますから、あとは、個人で加入している保険があるなら、それでカバーするしかないことになります。
4、競売・強制退去
これは最終段階であり、延滞しているのに何もせず、そのまま放置してしまった結果こうなる、というものです。
こうなってしまう前に、他の収入源を確保したり、金融機関へ相談に行ったり、それでも難しければ任意売却を試みるなど、とにかくやれることは全部やる、くらいのお気持ちを持っていただきたいと思います。
逆に言えば、こうなってしまう前に、あなたが動けばできる事はあるのですから、最悪の事態を避けるためにも、早めに相談をすべきでしょう。
次回では、住宅ローンを延滞・滞納してしまった場合に、「絶対にやってはいけない2つのコト」についてお話ししていきます。
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秘密厳守・相談無料ですので、ご安心下さい。
業界第一歩は、建設会社系の不動産会社に勤務し売買の一般仲介業務に従事しておりました。東京の都心を中心に、東京23区をエリアとして営業マンとして忙しく動き回っておりました。
その後、仲介業務だけでなく、マンションの一棟買取リノベーション、一部屋毎の買取リノベーション、不動産競売、一戸建ての建売などを経験し、2007年、Jハーモニックス不動産株式会社として独立し現在に至っております。
独立後は、首都圏と東北の仙台(生まれが仙台市のため)に営業拠点を置き、マンションのリノベーション事業、不動産競売、そして、任意売却を中心に住宅ローンの救済コンサルタントとして、東北から西は愛知県まで飛び回っております。
住宅ローンは、長期にわたりローンの支払いが続くものです。その間、いろいろな要因で返済が難しくなる場合もあります。 生活の基盤を固め、ご家族の幸せのために、ご自宅探しを始め、一大決心でローンを組んでご自宅を購入。その後は、様々な困難を乗り越えて、一生懸命にお仕事をしてローンの返済を続けてきた。しかし、どうしようもない状況に直面してしまった方もいらっしゃいます。お話しをよくお聞きし、お客様おひとりおひとりにとって最善の方法を話し合い、解決していく。
現在は、このようなコンサルティングの仕事もしております。この経験を活かし、無理のない不動産購入のお手伝いもさせて頂いております。
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