任意売却で売れなかったら...その時はどうなる⁉　第３話

競売になるかならないか、あなたにとって大きな分かれ道となる「任意売却」ですが、いざやると決めても、トントン拍子にうまくいかないこともあります。

今回は、任意売却が認められないために売れなかったなど、そもそも任意売却ができないのではなく、任意売却を試みているにもかかわらず、売れない、その３つの理由についてみていきましょう。

任意売却をしているのに、なかなかく購入希望者があらわれない。

このままでは、
遅延損害金が増えてします...
競売にかけられてします...

焦る気持ちも分かりますが、冷静に「なぜ売れないのか」を考えなければなりません。

ここでは、任意売却がうまくいっていない時に考えられる、３つの原因を挙げていきます。

販売価格が高すぎる（原因その１）

販売価格については、あなたとパートナー会社だけで、勝手に決められるものではありません。

債権者の許可を得る必要がありますが、そこからなかなか買い手がつかない場合には、見直しも必要になるでしょう。

しかし、債権者の方から、価格の見直しを提案してくれるワケではありません。
債権者は一円でも高く売れれば、その分、回収できるという考えです。

一度決めた売り出し金額を、あなたが下げたいというのを渋ることはあっても、あなたに下げましょうよ、とは言ってこないでしょう。

しかし、ただ売れないから下げたいというのではなく、たとえば返済のことを考えるあまり、相場よりも高く売り出していたとすれば、やはり、適正な金額にしなければ、売れるものも売れないでしょう。

こういった場合には、あなたのパートナー会社が、価格の見直しが出来るように、債権者に粘り強く交渉するべきところです。

パートナー会社の交渉力も、大きく影響してくるところと言えます。

物件のイメージが悪すぎる（原因その２）

内覧する人はいるのに...結局売れない。

そんな時に考えられるのが、内覧者からのイメージが悪い、ということです。

具体的な例を３つ挙げてみましょう。

１．汚れや散らかりがひどい

あなたが、家を購入しよとする時、その家が全く掃除もされていない様子で、モノが散らかり放題だったら、買いたいと思うでしょうか。

玄関や庭に、枯れて伸びきった草木が山のようにあったら、どう思われるでしょうか。

その視点から、今の状態を見ていただければ、お分かりいただけるのではないでしょうか。

あまりキレイに使われていない家、大切にされていない家、自分たちの新居がそれでは嫌だ、と感じる人もいるでしょう。

私の経験から、あまりにも...という状態、かつ、ご自分で清掃が行えない、と言った場合には、ご本人と相談のうえで、不動産買取業者にお願いしたケースも、少なからずあります。

一般の方に販売をする時には、このイメージというのも、とても大切なポイントになります。

２．モノが多すぎて広く見えない

どの部屋もモノがぎっしり。

これでは、もしかしたら「狭い」という印象を与えているかもしれません。

生活をしていれば、モノが増えるのは仕方がないのかもしれませんが、今後あなたも引越しをすることなどを考えて、必要のないモノは、早めに処分しましょう。

スッキリすれば、印象が変わることもあるでしょう。

３．あなたの印象がよくない

あなたが居住中であれば、内覧者にとっては、前オーナーの顔が見える、ということですから、内覧者にとって印象がよくなければ、それも、購入するかどうするかに影響してくるでしょう。

無理に明るくふるまう必要はないでしょうが、なにか質問を受けた時に、ぶっきらぼうであったり、あまりにもあなたが見た目に気を使っていなかったり、購入したくないなと思わせてしまうところはないでしょうか。

内覧をする人に、「都合の悪いところは見せない」などの行為もまた、マイナスでしかありません。

あなたのパートナー会社に問題がある（原因その３）

ここは、あなたが感じ取るよりほかにないのですが、判断する目安となる点を２つ挙げておきます。

１．任意売却の経験が少ない

たとえば、原因その１の販売価格の交渉もそうでしょうが、債権者との交渉がなかなか上手く進まない。

それから、必要なものの確認が不足していて、あとから、あれこれとあなたに連絡をして、一度ですむことを何回も追加で確認してきたり、慣れていないとそんなこともあるでしょう。

２．内覧希望がない

依頼したのに、それからまったく内覧希望者が現れない。

売り出しているあなたの物件情報を、きちんと乗せていなかったり、販売活動を積極的に行っていない、などの可能性があります。

不動産業者だけが見られる物件情報システム（レインズといいます）に登録していれば、少なからず、あなたのパートナー会社だけでなく、他の不動産会社の購入希望者からも内覧の申し入れがあるでしょう。

今回は、任意売却をはじめてはいるが、上手く買い手が見つからない３つの理由をみてみました。

次回は、任意売却をはじめてはいるが、まだ、買い手が見つからないあなたに＂残された選択肢＂について、お話ししてみたいと思います。