住宅ローン返済中に離婚...名義変更はできる⁈ 第三話
不動産の名義というのは、離婚をした後にトラブルになることも少なくありません。
中には、話し合いでまとまらずに、裁判になってしまうケースもあります。
感情的な部分から、つい離婚を急いでしまい、「落ち着いてから連絡を取り合って手続きしよう」と言っていても、いざ、新生活をはじめてしまえば、人の心は変わるものです。
そうなることを想定して...というワケではなりませんが、離婚に伴う不動産の名義変更は離婚時にしっかりと手続きをおこなっておくべきでしょう。
しかし、そうは言ってもまだ住宅ローンが残っている。
完済してからでないと、名義は変えられないのでは?
と、不安に思われることもあるかもしれません。
今回は、住宅ローン返済中にやむを得ず離婚となった場合、住宅ローンの名義や家の名義は変更することが出来るのか。
また、変更した方がいいのかどうか、その必要性もあわせてお話ししていきます。
変更が承認されなかったらどうなる?
登記簿謄本や契約書に記載のとおり、現状のままということになります。
そうなった時に残された選択肢として、3つ挙げておきましょう。
公正証書に残す
ローン完済後の所有権についてもそうですが、ローン返済中におこりうる事態について、おこった時にはお互いにどう対応するのかなど、いざとなれば法的効力を持つ、公正証書に残しておきましょう。
結局は、それがお互いを守ることにもつながるのです。
仮登記をする
公正証書に加えておこなっておくと言ってもいいでしょう。
正式な登記にはなりませんので、変更は出来ていないということにはなります。
名義変更が認められなかったために、今すぐに変更は出来ませんが、のちに移転登記をするという口約束だけではなく、仮登記をおこなっておくことで、登記名義人が好き勝手にすることは出来なくなるのです。
金融機関を通さず変更する
強行手段のようなものですから、決してオススメできる方法ではありませんが、出来なくはない、ということです。
ただ、実際には金融機関もそこまですべての情報を管理しきれているワケではありません。
従って、延滞などをおこさなければ、そのまま過ごせてしますでしょう。(住宅ローンの名義は無理ですが)
金融機関としても、問題なく返済をしてくれているうちは、特に何も言う必要ナシということです。
しかし、先に話した通り、ローンの契約の中に「家の名義変更は金融機関の承認を得ること」とある以上、契約違反ということになります。
契約違反ということは、金融機関からローン残債の一括返済を求められても、何も言い返すことは出来ません。
もっと怖いのが、住宅ローン債務者は、その借入額と同額の保険金がおりる生命保険『団体信用生命保険』に加入しているハズですが、契約違反をしていることで、保険金がおりないこともあります。
そうなると、残された方が返済を負うことになってしまいます。
まとめ
離婚に至る理由はさまざまですから、いくら協力しあうよう努めると言っても、頻繁に連絡を取り合うのは、気持ちの上でも思った以上に難しいことです。
家だけは手放したくない...
せめて子どもに残してやりたい...
もしかしたら、あなたも"家"に対しては、特別な想いをい持たれているかもしれません。
ですが、ここまでお話ししてきたように、残っているがために招いてしまうトラブルも隣り合わせなのです。
残すことが全てではなく、離婚を機にリセットをする意味で、売却という選択肢もあるのです。
売却価格よりもローン残債の方が多ければ、借金だけが残ってしまう...
そう思われるかもしれませんが、もし権利関係の争いになってしまったりすれば、想像以上に精神的負担は大きいものです。
新たな生活をスタートさせてもなお、あなたと離婚した妻がトラブルを何年も引きずっている。
そのお二人の姿を見たお子さまは、何をお感じになるでしょうか。
『住宅ローン”麹町”相談ルーム』の若林までご連絡下さい。
秘密厳守・相談無料ですので、ご安心下さい。
業界第一歩は、建設会社系の不動産会社に勤務し売買の一般仲介業務に従事しておりました。東京の都心を中心に、東京23区をエリアとして営業マンとして忙しく動き回っておりました。
その後、仲介業務だけでなく、マンションの一棟買取リノベーション、一部屋毎の買取リノベーション、不動産競売、一戸建ての建売などを経験し、2007年、Jハーモニックス不動産株式会社として独立し現在に至っております。
独立後は、首都圏と東北の仙台(生まれが仙台市のため)に営業拠点を置き、マンションのリノベーション事業、不動産競売、そして、任意売却を中心に住宅ローンの救済コンサルタントとして、東北から西は愛知県まで飛び回っております。
住宅ローンは、長期にわたりローンの支払いが続くものです。その間、いろいろな要因で返済が難しくなる場合もあります。 生活の基盤を固め、ご家族の幸せのために、ご自宅探しを始め、一大決心でローンを組んでご自宅を購入。その後は、様々な困難を乗り越えて、一生懸命にお仕事をしてローンの返済を続けてきた。しかし、どうしようもない状況に直面してしまった方もいらっしゃいます。お話しをよくお聞きし、お客様おひとりおひとりにとって最善の方法を話し合い、解決していく。
現在は、このようなコンサルティングの仕事もしております。この経験を活かし、無理のない不動産購入のお手伝いもさせて頂いております。
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