任意売却をしたら住み続けることはできない⁈ その2
定年を迎えたら、残りは退職金で完済するハズが予想外の事態。
会社の状況が変わってしまいボーナスカット...
業績悪化で転職せざるを得ず大幅な給料ダウン...
親の介護と仕事の両立が難しくなり失業...
誰だって、マイホームを購入したときは、将来こんなことが起こるとは思いもしなかったでしょう。
だからと言って、売却をしてしまったら、この家を出ていかなければならなくなってしまう。
そうなれば、あなただけでなく、大切なご家族の生活にも影響してくることになりますよね。
子どもが転校となってしまえば、仲の良い友だちもいるだろうにかわいそうだな...妻が仕事を替えざるを得ず、苦労をかけてしまうな...一緒に住む両親も引越しとなれば、高齢になってから知らない地に行くのは不安だろうな...
色々考えてしまうと、ローン返済はキツイけど...
自分だけなら何とでもなるが、家族の事を考えると、やはり引越しは避けたい。
そんな思いから、任意売却をためらうお気持ちもあるでしょう。
今日はリースバックについて見ていきます。
任意売却をして住み続けるってそもそもできる?
売却と付いていることもあり、なんとなく「任意売却=家を出ていく」というイメージがあるかもしれません。
たしかに、所有権は手放すことになりますが、一定の条件を満たすことが出来れば、賃貸と同じような感覚で、そのまま住み続けることも出来るのです。
では、その一定の条件とは、一体どんなものなのか。
あなたのご家族の生活を、今のまま変えずに守ることができる、親子(親族)間売買・リーズバックという2つの方法について、それぞれ詳しくお話しします。
前回は親子(親族)間売買について見てきました。
今回は、リースバックについて詳しく見ていきます。
住み続ける方法② リースバック
正式には「セル・アンド・リースバック」と言いますが、不動産における意味あいとしては、売却した不動産に、リース料(賃貸料)を支払って、そのまま住み続ける方法のことを、リースバックと言います。
このような意味では、親子間取引を含めてリースバックと呼んだりもしますが、ここでの定義は、身内ではなく第三者(信頼出来る投資家や企業)に買い取ってもらい、リース料(賃貸料)を払うことを"リースバック"として、お話ししていきます。
こちらの取引においても、今のあなたの家は、第三者(投資家や企業)が買取ることになりますので、不動産の所有権はあなたから購入者へ移ります。
購入者とは、売却後もあなたが賃貸としてそのまま住み続けるという、賃貸借契約条件付きの売買として契約をするので、"購入者が大家さんになった賃貸に住む”という事になります。
その家賃がいくらになるのかは、売却金額によって変わります。
年間賃料の目安としては、売却金額のおおよそ6~15%の間で、10%くらいになることが多いですね。
たとえば、自宅を1200万円で売却し、その10%であれば、年間120万円、月々10万円の家賃ということになります。
という事は、単純に言えば"売却金額が高いほど、月々の家賃も高くなる"という事ですから、今のあなたが月々どのくらいの家賃なら払えるのかも、しっかり把握してから売却しなければ、リースバックをした意味がなくなってしまう可能性があります。
リースバックのメリット・デメリット
良いことばかりであれば、迷う事もないでしょうが、やはりメリットがあればデメリットもあるものです。
どちらも理解した上で、任意売却をして他の賃貸住宅へ引っ越すのが良いのか、そのまま住み続けるのが良いのか、慎重に決めなければなりません。
メリット
●引越しをすることもなく生活圏を変えずに、愛着ある家に住み続けることができる
〇投資家や企業などが買主となるため、一般市場と比べて買い手がつきやすく、比較的早く売却できる
●ご近所からすれば全く何も変わらないので、売却したことを知られずにすむ
〇固定資産税等の維持管理費は、所有者が払うことになるので、経済的負担が軽くなる
●手元にまとまった資金(売却代金)が入る
〇生活保護の申請が出来るようになる
デメリット
●所有権を失う(他の人のものになる)
〇売却後の賃貸条件については、買主の意向が入るため思い通りにならない
●売却金額によるため、家賃が相場より高くなる可能性がある
〇将来また買い戻すことは出来るが、ほとんどが売却した金額よりも高くなる
●一般市場での売却相場よりも、売却価格が安くなる可能性が高い
メリット・デメリットをふまえて...
毎月のローン返済がキツい状況において、わざわざ割高になる取引をするという事は、今後のあなたとあなとの家族にとっての負担が大きくなる、という事に他なりません。
そこまでして、その家に住み続けることは、今いちばん優先すべきことなのかどうか。
これは、あなたひとりで出せる答えではないでしょう。
これから、手を取り合っていくご家族は、どう思っているのかも聞き、しっかり話し合ったうえで決めるべき事でしょう。
まとめ
今までご家族と一緒に過ごしてきた、愛着のある家ですから、色々と思い入れがあるのは当然でしょう。
念願のマイホームを手にした時の期待感や、この家とともに家族を守っていくのだという責任感、それと同時にいろいろな重圧があったかもしれません。
きっとそれは、ローンを組んだあなたにしか分からない感情でしょう。
しかしながら、責任感の強い人であるが故に、住宅の問題を一人で抱え込んでしまうことにもつながるのです。
私も今まで、数多くのご家族のサポートをしてきましたが、カタチは違えど"ご家族を守りたい"という想いは同じです。
住宅の問題というのは、時間の経過やご家族の状況によって、適切な対処法が変わってくるものです。
いくら、あなたが悩む事に時間を費やしても、一向に前には進まず、むしろ不安が募るばかりではないでしょうか。
数々のサポートをしてきた、専門業者のアドバイスも聞いてみることで、あなたとご家族にとっての最適な方法が見えてくるかもしれません。
時間があればその分、ご家族を守る選択肢は広がりますから、一日も早く相談することをオススメします。
『住宅ローン”麹町”相談ルーム』の若林までご連絡下さい。
秘密厳守・相談無料ですので、ご安心下さい。
業界第一歩は、建設会社系の不動産会社に勤務し売買の一般仲介業務に従事しておりました。東京の都心を中心に、東京23区をエリアとして営業マンとして忙しく動き回っておりました。
その後、仲介業務だけでなく、マンションの一棟買取リノベーション、一部屋毎の買取リノベーション、不動産競売、一戸建ての建売などを経験し、2007年、Jハーモニックス不動産株式会社として独立し現在に至っております。
独立後は、首都圏と東北の仙台(生まれが仙台市のため)に営業拠点を置き、マンションのリノベーション事業、不動産競売、そして、任意売却を中心に住宅ローンの救済コンサルタントとして、東北から西は愛知県まで飛び回っております。
住宅ローンは、長期にわたりローンの支払いが続くものです。その間、いろいろな要因で返済が難しくなる場合もあります。 生活の基盤を固め、ご家族の幸せのために、ご自宅探しを始め、一大決心でローンを組んでご自宅を購入。その後は、様々な困難を乗り越えて、一生懸命にお仕事をしてローンの返済を続けてきた。しかし、どうしようもない状況に直面してしまった方もいらっしゃいます。お話しをよくお聞きし、お客様おひとりおひとりにとって最善の方法を話し合い、解決していく。
現在は、このようなコンサルティングの仕事もしております。この経験を活かし、無理のない不動産購入のお手伝いもさせて頂いております。
業界30年の経験を活かし、微力ながら、皆様の不動産のご購入、ご売却、相続問題、住宅ローンなど債務返済のご相談を承っております。