任意売却とは？競売との違いも含めてわかりやすく解説　その２　

任意売却とは最近よく耳にする言葉ですが、どういう事なんだろう

「任意売却とは」

住宅ローンや借入金などの返済が困難になった場合、債権者（住宅ローン借入先の銀行や保証会社など）は抵当権などの担保権の実行により、債権を回収することになるが、競売による不動産の売却では、現金化まで時間がかかる上に、市場価格より安くなるケースもある。そこで、不動産会社の仲介により債権者・債務者の調整を行い、市場で担保不動産を売却すること。　　引用元：コトバンクより

基本的なことを含めて、少しかみ砕いてお話しします。

あなたがマイホームを手にした購入時、そのマイホームの代金全額を一括で支払ったわけではありませんよね。あなたは、月々いくらと決められた金額を、毎月支払って（口座から引き落とされて）いるかと思います。

それは、あなたのマイホームの売主から、購入代金を分割払いにしてもらった、というわけではなく、購入時にあなたの代わりに銀行が、売主に対して一括で支払いを行ってくれた、といくことです。

そのために、マイホーム購入時には銀行で住宅ローン審査を行って、購入時点でのあなたの収入や就業状況、過去に金銭的トラブルがないかなどをチェックします。

そして、代わりに払ってもきちんと返してもらえそうか、ということを判断して、あなたなら大丈夫だと判断した上で、あなたの代わりに購入代金を一括で支払ってくれたので、今マイホームを手に入れることができています。

銀行側も、一括で先に払ってあげる代わりに、金利をいくらか上乗せして、毎月返してもらうことで、最終的には貸した金額にプラスアルファ手数料が入る、というのが住宅ローンです。

しかし、これだけでは銀行にとって、「仮に住宅ローンを払えない」と言われてしまった際に、大きなリスクを伴います。

そのために、マイホーム購入時の住宅ローン借入契約で、住宅ローン残債があるうちは、仮にローン返済をしてもらえない場合、あなたのマイホームを取り上げて弁済にあてる権利を、銀行や保証会社などが持つ。　この権利を抵当権といいますが、購入時にその契約も交わしているはずです。

そして本当に返してもらえないという事態がおこった際に、裁判所が「競売」によって強制的に、あなたのマイホームを売り、そのお金を返済にあてる。

しかし、この「競売」は、実際の物件評価額の５割～７割ほどの価格で落札されることが多いのです。

それから通常の売却と違い、裁判所を通して受理されるなどの手続きを経ることもあり、引渡しまでの期間も「任意売却」にくらべて長くかかります。

銀行側からすれば、売却が成立して代金を回収するまでの期間も長くなる、ということなります。

そこで、本来一般売却であれば、

●売却後に残った住宅ローンは、一括返済をしてもらう

●住宅ローンが残っているうちは、抵当権を抹消しない

といった購入当時の条件を

●残った住宅ローンの分割返済に対応する

●抵当権を抹消して売却できるようにする

など、銀行側からの救済措置を前提に、通常の売却と同じ一般の市場で買い手を見つけ、売却を試みる手段が「任意売却」なのです。

その仲介として不動産会社が入り、売却までの返済や売却価格の調整など、債権者に対して諸々の交渉をすることになるます。

では、なぜ、銀行などの金融機関は、「任意売却」をさせてくれるのか？　については次回のブログで詳しく見ていきたいと思います。　～その３に続く～